おすすめ作品10選の内容について補足

2019年4月25日

M3-2019春で、同人音楽同好会にて頒布されておりました、「同人音楽.book -2019 Spring-」にて、私も「おすすめ作品10選」を書かせていただきました。この記事では、10選の選定基準や、紹介した作品の入手方法や試聴について、紙面に書けなかった内容を補足していきます。

選んだ10作品

紙面も本記事の見出しも、フォーマットは、[作品名] / [サークル名]です。本記事も紙面に記載した順に書いていきます。 なお、順番に特に序列等はありません。(紙面にしたときに角になる作品が読まれやすいだろう、という点は多少意識しました。)

  • Time Travel Invasion / Time Travel Airport
  • meteor / ashmint*
  • Unreal World Trad / Euchaeta
  • Floating world / コーポ多摩川
  • 花揺らぎ、歌巡り / Laqshe
  • NISSHINGEPPO / にゃーろんず
  • サイクロ / 光収容の倉庫
  • 彷徨う砂 / 夢戸
  • Light and Oracle / Garnet Cathedral
  • Reception for witnesses / love solfege

選定基準

  • 私が気に入っている作品であること(気に入っている、にも色々とありますが、今回は日常的によく聴いているということを重視しました。)
  • 現在も入手可能であること(ダウンロード形式での頒布を含む)
  • 1サークル1作品までとする

結果として10作品選んだと言うより10サークル選んだ感じになってしまっているのは否めません。「1サークル1作品まで」の制限を取っ払うとまた違う結果になったかと思います。 最近ハマった旬な新しい作品と、もう長く聴いているお気に入りな作品とある程度両立して選べたと考えております。

とはいえ、今回選んだ作品は私が日常的に (具体的には少なくとも月1の頻度で)聴いているということです。私の日常に溶け込んでいる、織り込まれた音楽たちというわけです。

Time Travel Invasion / Time Travel Airport

クロスフェードデモ

作品特設サイト

https://timetravelinvasion.tumblr.com/

サークルサイト

https://www.timetravelairport.com/

入手先

BOOTH (CD, DL版)

https://alcco.booth.pm/items/839519

Bandcamp (DL版)

https://otome.bandcamp.com/album/time-travel-invasion

2018年の作品。リードトラックのHeart motionが特に好みですが、Refusalもかっこよくて好きです。紙面の方でも書いておりますが、レトロの再定義というか、90年台生まれの私が、今70’s〜80’s っぽい音楽を聴いても、知らない時代へのあこがれという意味では、未来を考えるのとそう大差ないんだよな、ということに気付かされます。

meteor / ashmint*

作品特設サイト

https://meteor-m3.tumblr.com/

入手先

BOOTH (DL版)

https://ashmint.booth.pm/items/58790

2013年の作品。ashmint*さんは公式のホームページ的なのがほぼ機能していないので、新譜情報を集めるのはイベント前にtwitterとかを見たほうが良いです。(特設にリンクがあります) ほかは紙面通りです。

Unreal World Trad / Euchaeta

サークルサイト

https://www.euchaeta.net/

入手先

bandcamp (DL版)

https://euchaeta.bandcamp.com/album/unreal-world-trad

2015年の作品。私が聴いたEuchaetaさんの作品の中では一番の衝撃作でした。他にもEuchataの作品では気に入ってるのがあるのですが、1枚選ぶとしたらこれでした。聴きやすさやとっつきやすさでは他の作品の方が良かったのかもしれませんが、これを聴いたときの衝撃は忘れられなかったので。

Floating world / コーポ多摩川

クロスフェードデモ

サークルサイト

https://yuunegi.tumblr.com/

入手先

即売会での頒布のみ(コミケ・M3)参加情報はブログやtwitterを参照

2018年の作品。概ね紙面に書いたとおりなのですが、この作品を選ぶかは最後まで迷いました。即売会での頒布のみでDL版とかは無いですし、これまた作品情報を追うのがとてもしんどいサークルさんなので、こういうところに書いた方が知らない方にも届いて良いのかなぁって思ったので選びました。

花揺らぎ、歌巡り / Laqshe

収録曲のショートバージョン

サークルサイト

http://www.laqshe.net/

入手先

bandcamp (DL版)

https://laqshe.bandcamp.com/album/swaying-flowers-song-traveling

2016年の作品。CDはもう在庫がなさそうですが、bandcampのDL版のほうは、24bit/48kHzなのでCDよりよい音で聴けるのではないかと。一雫 / 深縹については昔ブログ(今はもうない)で記事にした程度には好きです。本作品に収録されているのは、それぞれ個別で頒布された作品からはバージョンアップされているので、聴き比べるのも面白いかもしれません。

NISSHINGEPPO / にゃーろんず

クロスフェードデモ

サークルサイト

https://www.nyarons.com/

入手先

以下に網羅されているのでそちらから。

https://www.bassy.info/disco-new/bach006/

2018年の作品。「どっちつかずなボクら」とどちらにしようかとても悩みましたがこっちに。別の方が、「どっちつかずなボクら」を選んでいたので「NISSHINGEPPO」にしておいて結果的に良かったです。作曲のbassyさんが関わっている作品はBarbarian On The Grooveの頃から好きなのですが、楽曲や歌詞の変化?進化?、自身の特徴や色を出しつつもサークルや歌い手さんに寄り添った作品づくりはすごいなって思います。

サイクロ / 光収容の倉庫

作品ページ

http://www.hikarisyuyo.net/saiku.html

サークルサイト

http://www.hikarisyuyo.net/

入手先

メロンブックス (CD)

https://www.melonbooks.co.jp/detail/detail.php?product_id=323954

iTunes Store (DL版)

https://itunes.apple.com/jp/album/cycle-o/1333442977

Amazon (DL版)

https://www.amazon.co.jp/dp/B078XNG5Y5/

2018年の作品。試聴は作品ページにmp3の直リンでありますのでそちらから。スマートフォンからご覧になっている方は聴くのが難しいかもしれません。2曲目の「アイ・ドント・ノウ」と4曲目の「幽霊」がお気に入りです。

彷徨う砂 / 10minimal

入手先

bandcamp (DL版)

https://ameranpu.bandcamp.com/album/--3

2014年の作品。宮沢賢治みたいな世界観、と入手当時の私の感想には書いてあります。今の感想というか、この作品への想いは、ほぼ紙面に書いたとおりです。とっつきやすい作品だとは思いませんが、私にとっては外せない1枚です。

Light and Oracle / Garnet Cathedral

サークルサイト

http://sei-peri.seesaa.net/

入手先

BOOTH (DL版)

https://sei-garnet.booth.pm/items/95708

bandcamp (DL版)

https://seimutsuki.bandcamp.com/album/light-and-oracle

2015年の作品。紙面でも言及していますが、2曲目の「Souvenirs de Jardin」が本当に好きで(語彙力がない)、一時期ずっとこればかり聴いていました。こんな綺麗な曲を聴いていたら、私のどうでもいい日常もなんだか色がつきそうな気がして…。

Reception for witnesses / love solfege

クロスフェードデモ

作品特設ページ

http://lovesolfege.net/s_073/index.html

サークルサイト

http://lovesolfege.net/

入手先

Kodomore Records (CD)

http://kodomore-records.ocnk.net/product/20

メロンブックス (DL版)

https://www.melonbooks.com/index.php?main_page=product_info&products_id=IT0000147852

2011年の作品。単純にlove solfegeを推すだけなら、Pieces of love solfegeという最適な一枚があり、紙面でも言及している「菫」も収録されているのですが、それでもあえてこの「Reception for witnesses」を選んだのは、love solfege を聴くならやはり作品一枚を通して聴いて欲しいからです。 私はこの作品が love solfege との出会いなのですが、私と同じように1曲目の「bourrée」の衝撃から始まり、2曲目の「濛々たる黒煙は咲き 」で度肝を抜かれ、3曲目の「菫」で完全に虜になって欲しいという、選者のエゴであります。

おわりに

同人音楽という場自体、私が聴き始めてから変化がないわけもなく、感覚的には色々なことが起こっていますが、それを記録するには同人という場は範囲が狭くて広く、また資料が散逸的であったりすることから、結局は一面的な見方になってしまうことでしょう。

自己紹介欄にも書いたとおり、私は同人音楽をはじめとする同人活動自体に対しては割と楽観的な見方をしています(今後も今のカタチと同じままであるとは思いませんが)。 音楽そのものの立ち位置も変わってきたな、という感じなので、同人音楽にも何もないわけがないとは思います。今後も私が観測できる範囲で同人音楽という場に起こる出来事は追っていきたいと思います。

もともと狭い範囲で行われてきた、「同好の士による共感と共有」というものが、このインターネットの時代を超えて、ソーシャルで刹那的に共有消費される現代でどのように機能するか、私は創る側ではありませんが、創らない者なりの同人活動というものは考えていきたいなぁと思っております。